4日付けの日本海新聞に、「よなごしんきんふれあい健康ウォーク 深まる秋を満喫」という記事が、写真と共に掲載されているのを見つけ、昨日の方々は、この催しの帰りだったのだと気付きました。
定年退職後のひとつのライフワークとして、仲良くウォーキングを愉しんでいらっしゃるご夫婦が、その途中や帰りによくお立ち寄り下さっていました。
この頃おみえにならないけど、どうしていらっしゃるだろう・・・と思っていたら、休日の出先で、ばったり奥様にお会いしました。2年前の梅雨でした。その日はご主人ではなく、お嬢さんとご一緒にお買い物!でした。
奥様も私に気付かれたので「こんにちわ!!お久し振りです、お元気ですか~!!」と声をかけたものの、心の片隅で、ざわつくものがありました。
笑顔で歩み寄りながら、奥様の顔が曇り始める。たぶん、それだけで、もう私は悲しみが込み上げて来ていました。
だから、奥様の口から「実は、主人、亡くなったんです・・・」という言葉が終わらないうちから、涙が溢れて来ていました。
私が涙を見せてしまったから、奥様も我慢していらしたものが込み上げて来るように、みるみる瞳が潤み、人目憚ることなく二人で泣いてしまいました。
一見頑固そうに見えるけれど、とても優しく、面白いことを云って笑わせて下さるご主人でした。
時には、ご自宅からの数キロを、事も無げに歩いて来て下さっていました。
服装も靴もばっちりウォーキング仕様の出で立ちで、どこへでも歩いて行くのが当たり前!というお二人でした。
歩く会の方々との、万歩計の歩数競争があるらしく、「ちょっと今週は3000歩負けてるから、もう少し歩かないといけないんだ!!」などと仰って、本当に歩くことを愉しんでいらっしゃいました。
いつも、それに寄り添い歩いていらした奥様の悲しみが、私を泣かせていました。
「また、行かせて貰いますから・・・」と、奥様は仰り、その日はお別れしたのですが、暫くはいらっしゃらないだろうと思いました。
吹野へ一歩足を踏み入れれば、ご主人を思い出さずにはいられないから・・・
辛いだろうから・・・
やはり、暫く姿を見ることはありませんでしたが、ある日、他のウォーキング仲間と一緒に来て下さいました。
元気を取り戻して、また、こうして歩き始めていらっしゃるという事が嬉しかった。
その時も、また二人とも顔を見るなり涙が溢れてしまいました。
そして、2年の月日が流れ、先日、健康ウォーキングのお帰りに、大勢のお仲間と一緒に来て下さいました。
やはり、私と顔が会うと、笑顔が涙でくしゃくしゃになる奥様。
でも、ここで私まで泣いてはいけない!!と、グッと堪え、精一杯の笑顔でお迎えしました。
「泣かないで下さい。私も我慢しますから!!」と言うと大きなタオルでなみだを拭き、笑顔になって下さいました。
お帰りになった後、泣いてしまった事は内緒!です。
♪上を向~いて 歩こ~う
涙がこぼれないよ~うに
歩~く 秋の日~ ♪
奥様の心の傷のかさぶたが 早く傷を覆ってくれますように!