爆笑「紫陽花寄席」

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始まりは一本の電話 でした・・・

昨年の4月のこと、明日香村の渡辺誠弥館長より
「君んとこで、落語会やらないかい~?!」と唐突な電話が!!
一瞬の戸惑いはありました。が、元来、「笑い」は大好きな私は、
何だか愉しそうな予感がして「いいですよ~♪」と即答していました☆
何故だか分らないのですが、渡辺氏からのお誘いには、
いつも後先のことを考えず乗ってしまう私です☆
まるで「渡辺マジック!!」とでも言うのでしょうか♪☆

「日程は6月の末頃だから・・・「紫陽花寄席」なんてどうだい~?!」
などと、上手い命名をされるのも渡辺氏の凄い才能といえるところです☆
そういう訳で、その日から私の怒濤のような日々が始まったのでした!!

高座をつとめて下さるのは、桂まめださんという、上方の新人落語家☆
脱サラをして、桂文福一門へ入門九年目の若手噺家さんでした。
渡辺氏の飛鳥藍染織館に出入りされるようになり、
この新米落語家のために一肌脱ごうという渡辺氏の思いに
きっと、まめださんという方は、愛される人柄なんだろうな~☆と感じ、
そんな思いは、電話で初めてご挨拶戴いた時の、
まめださんのお話し振りで、よ~く分りました☆

落語会を開くには不向きな造りの当店です。
どんなふうに高座を作るのか?!・・・
でも、もうそんなことを考えている暇はありません!!
船は大海原へもう漕ぎ出していました!!

先ずはお客様に声掛けを始めることに専念!
ご来店の方々に声を掛けるだけではなく、お葉書でのご案内もさせて戴きました。

すると、有り難いことに皆さんがご賛同下さり、
お便りをお送りした方々からも、次々に「行かせて貰います、愉しみ~☆」
と、嬉しいお電話が続々入りました。
亦、日本海新聞に開催の案内を載せて戴くことも出来、それをご覧になった方からも
お電話を戴き、狭い店内に入りきらない程のお返事が寄せられ、
嬉しい悲鳴となりました!!

期日が迫った頃には、亦、明日香村より電話で、
渡辺氏がNHK松江支局勤務の頃から親しい、松江で開業医をなさっている先生が
是非、私も高座に上がらせて欲しいと云って下さっているから宜しく~☆と!!

こうして、桂まめださんの上方落語の前座として、
春雨や雷蔵一門の春雨や落雷さんもご出演下さるという、
豪華な落語の会が誕生したのでした。

前日徹夜で仕上げたプログラムと、
当日の暑さを配慮して思いついた紫陽花の写真を印刷した特製うちわも完成!!

平成20年6月29日「紫陽花寄席」
早朝奈良を出発して来て下さった渡辺氏御一行の手を借り、
店内奥の大テーブルを窓際に移し、即席の立派な高座が出来上がりました。
そして一行は、朝のラジオの生放送にも出演させて戴くという幸運に与り、
山陰放送へと向かいました。

久々にマイクの前に座った渡辺氏と
初のラジオ出演となったまめださんのドキドキオロオロの生放送!!
私までドキドキハラハラ、手に汗しながらラジオを聴いたのが
まるで昨日の事のように想い出されます☆
まめださんと、板井アナの軽妙なやり取りは、とても愉しいものでひと安心☆

夕方6時会場の店内には、続々とお客様がいらして、満席、立ち見の場内に、
前座というには申し訳ないほどの貫禄で、
松江の医師、春雨や落雷さんの「時蕎麦」が始まりました。
「今何時(なんどき)だい~?!」というフレーズで有名な古典落語を
堂々と朗々と語られ、場内にどっと笑いが起こりました♪☆

そして、まめださんのご登場です!!

まずは自己紹介
「わたくし、桂まめだと申します・・・本名は 安倍晋三です・・・・・」
「似てる~☆」っと どっと笑いが起こります。
少々緊張気味だったまめださんの顔が、ほっとして綻ぶのがわかりました。

それから次々と飛び出す謎掛け・・・
「珈琲屋吹野さんの紫陽花寄席と掛けまして・・・」

何と云うんだろう~と、皆が身を乗り出します。

「今日着ている着物と解きます・・・そのこころは
・・・・・・・・・・着てみてよかった~☆ 来てみてよかった~☆」

皆さんの笑い声が響きます☆

気を良くして少しずつリラックスしていくまめださん♪

「吹野さんの紫陽花寄席と掛けまして・・・」

次は何て~と、またまた耳を欹てます。

「金のシャチホコと解きます・・・そのこころは
・・・・・・・・・・「名古屋か~☆ 和やか~☆」

また、どっと笑いが起こり、もうまめださんは、
みなさんの心をがっちりつかんでいました♪♪

笑い声に包まれて「まくら」を終えると
まめださんの十八番「動物園」のはじまり はじまり~☆

身振り手振りも、ライオンやトラにそっくりで
そのたどたどしい話し方がまた笑いを誘い、いつの間にか
もう場内は大爆笑となっていました。

最後には割れんばかりの拍手と、「頑張って~!!」
という声援もあがって、終わっても尚みなさんの笑顔は
ずっと続いていました。

こうして、初の試み「紫陽花寄席」は
大盛況のうちに幕を下ろしました。

そして後日、ご来場下さった客様からこんなお便りが届きました。

『書中お見舞い申し上げます。
 先日はたのしい寄席に寄せて頂きまして有難うございました。
久々にお腹の皮がよじれる程に笑いました。
 咄家の「まめださん」気に入りました。
そこに座って居られるだけでおかしみが沸いてきて、
次は何を話すのだろうと聴き入ってしまいます。
次回の寄席もまた「まめださん」のお話をきいてみたいと思っております。
              ありがとうございました。  かしこ

戸惑いながらも、「やってみよう!!」と試みた落語会でしたが、
こんなに喜んで戴き、目頭が熱くなるほど嬉しいお便りでした☆

こちらこそ、ありがとうございましたと、心から感謝・・・でした。

渡辺氏からも、とても良いお客様だったとお褒め戴きました。
「27年間の君とお客様の培った日々の賜物だよ」と云って戴き
熱い想いが込み上げて来ました。

という訳で、今年も「紫陽花寄席」開催の運びとなりました☆☆☆

6月27日土曜日午後5時開場、6時開演
皆様のご要望にお応えして、今年も桂まめださんと春雨や落雷氏を
お招きし、賑やかに開催致します♪♪

昨年お越し下さった方はもちろん、残念ながら昨年お出でになれなかった方も
お腹の皮がよじれても構わなければ、
是非、珈琲屋吹野の「紫陽花寄席」へお運び下さい☆!!

すでに半分以上席は埋まっておりますので、ご予約はお早めにお願いします☆!!

さて、今年は、どんな噺で笑わせて下さるのか愉しみです♪♪