それは7月3日の夕刻のこと。
少し前までカウンターでブラジルを飲み
帰って行ったKちゃんからメールが届いた。
何事?!と開いてみると
「今、新聞見たら吹野が載ってる!!
いや~新聞で見ると感動するわ~(^^)」
という少し興奮気味のメール・・・
当店には日本海新聞という地方紙とスポーツ紙
しかないので「どこの新聞?!」と問い返すと
「山陰中央新報のこだまっていう投稿欄に」
という返信がありました。
翌日にはまた違うお客様より
「昨日ここのお店新聞に載っていましたよね!!
ここの事だってすぐわかりましたよ(^^)」
と仰るご婦人もいらっしゃいました。
2日後メールの彼女がその新聞を届けてくれました。
その新聞が今私の手元にあります。
2012年7月3日付『山陰中央新報』16面
「こだま」という投稿欄の中に
「コーヒー店 ちょっといい話」という題名の投稿が
載っており、確かにここ吹野での出来事が綴られていて、
投稿者もこの頃よくお出でくださる方でした。
その内容は先日ブログ「バリアフリー」にてご紹介した
車椅子のお二人のことでした。
投稿者Sさんはあの時偶然その場に居合わせた方でした。
その内容をここに紹介させて戴きます。
米子市角盤町に古くからあるコーヒー店がある。
レトロな感じが好きで、時々友人を誘って出かける。
先日も友人を誘ってコーヒーを楽しんでいた。
車椅子に乗せられた老婦人とそれを押す息子さんらしき親子が
「時間を考えずにすみません、いいですか?」と
遠慮がちに入って来られた。
「どうぞお入りください」
お店の方はてきぱきと椅子を片付け、車椅子が入れるようにされた。
きっとこの親子連れは常連さんなんだろう。
車椅子に座って居られる様子から、
歩くことも話す事もご不自由なのだろう。
この親子にとって、このコーヒー店で過ごすひとときは
とても大切な時間なのだろう。
母親の思いを大切にしようとする息子さん、
それを何の偏見もなく受け入れるお店の方。
三十数年間、医療現場で働いてきた私にとっても
教えられることが多い出来事であった。
私がいつも息子さんに対して感じていることを
この方も同じように感じて下さっていました。
数日後、この投稿をしてくださった方がおみえになりました。
吹野でのさり気ない日常をこんな風に取り上げて戴いたこと
とても嬉しくお礼を申し上げました。
すると「自分も医療現場におり、いつも目にしている光景
なのに、あの日あの時、何をしてあげればいいのか・・・
と、何も手が出せなかったです。」と呟くように仰いました。
そして「とても感動しました!!
そんな出来事があると、つい投稿したくなるんですよ(^^)」
投稿して下さったSさん、いち早く見つけてくれたKさん
どうもありがとう(^^)/
珈琲屋 吹野 の「ちょっといい話」・・・おしまい・・・