先月末、一週間開催した「書で遊ぼ!!」は
新聞やケーブルテレビで紹介戴いたり好天にも恵まれたお蔭で
沢山の方にお越し戴き大変な賑わいとなりました。
その時飾られていた19歳の男の子あきちゃんが書いた
「ね」という一文字が皆さんの目を引きました。
あるひとは「猫がのびをしているみたい!!」と云い
またあるひとは「ネズミがちょろちょろ動き回っているみたい!!」と云い
「大地にしっかりと根を張る大きな木の根っ子みたいに見える!!」と仰り
「子供がお母さんに話しかけて、あのね って言ってるみたい!!」
と、ひらがなの、たった一文字の「ね」が、こんなにも人々の想像力を
掻き立てるものかと驚かされました。
あきちゃんは数年前、書道教室に通うお母さんに連れられやって来ました。
が、いつもお母さんが書いている間、部屋の隅に蹲りじっと待っているだけでした。
お母さんも先生も書いて欲しいと望んでいましたが無理強いはしないで、
本人が書きたいと思ってくれる日をじっと待ちました。
そして長い長い年月が過ぎたある日あきちゃんはすっと筆を持ち
この「ね」を書いたのでした。
お母さんには失敗作にみえたこの書を先生は『傑作』と大喜びしました。
その一文字がこんなにも人々の心に響いたのです。
展示会にお母さんに連れられあきちゃんも来てくれました。
マスクで顔は見えませんでしたが、背の高いカッコイイ男の子でした!!
ご来場下さった方々に一言コメントを戴ければと
置いていたノートには、思いがけなく沢山の心温まるひとことを
書き残して戴きました。
それを少しご紹介したいと思います。
Yさん
穏やかな時がゆったりと流れていますね
いい香りの珈琲に思わずほっとします
すてきな作品の中で幸せとは何か?との
問の答えが返って来ます
ありがとうございました
Mさん
米子弁も各々の文字になり あたたかいですね
たくさんの色とりどりの花が咲いて すてきでした
ありがとうございました
Kさん夫妻
今日は心揺さぶられる作品を見せて頂いて
よい時間を過ごしました
「ね」はいつまで見ていても飽きない作品でした
Oさん
暖かな「光」を感じました
優しい気持ちになれます
この場所に呼んで下さって感謝致します
ありがとうございます
Kくん
知っている方の作品が飾ってあると聞きお邪魔しました
素敵に飾ってあってよかったですね
お店も初めて来ましたが落ち着いた雰囲気で
照明もステキで良かったです
コーヒーも美味しく頂きました ありがとうございました
またいつか来たいと思います
Yさん夫妻
なつかしい米子弁にぴったりの書で
ほっこり リラックスさせてもらいました
書の楽しみ方って色々あるんですね
Kさんのお母さま
皆様のおかげで りっぱな作品展に参加させてもらって
親として本当に感謝しています ありがとうございました
東北の震災復興ソングとしてつくられた「花は咲く」や
米子弁を参加者みんなで一文字ずつ書き、お品書きのように
壁に飾ったのも好評で、その感想も沢山戴いていました。
表装に大奮闘された西村先生のご苦労もこれで報われたかと・・・
素晴らしい展示会の余韻にまだ浸っている今日この頃です。