この頃の気象予報は、何だか恐ろしい名前が多くなりましたね!
今日の予報は「爆弾低気圧」と・・・・・
こんな日はなるべく外出しないように・・・という注意もあり、
今日が定休日で良かったと思いながらご無沙汰していたブログを
更新すべく、久々にパソコンを開いたところです(^^)
ひと月も更新を怠っていた為、元気かと心配して来て下さった方も
あり、大変申し訳ないことをしてしまいました。ごめんなさい!!
さて、珈琲屋吹野の近況ですが、10月初めにレジが壊れたという
ご報告をさせて戴きましたが、11月から新しいレジを導入しました。
これは今までのレジとは比べ物にならない、ごくごく普通のレジなので
音も以前のSWEDAとは比較にならない静かな機械音で淋しい限りです。
代金を受け渡しするトレイも、それまではレジの上に置いていたのですが、
新しいレジにはそのスペースがありません。
その様子を見かね「そのレジのカバーを取引先の家具職人に頼んだから、
ちょっと待っててね~♪」と、
いつも吹野の事を気にかけてくれるNさんが言うのです!!
私も何かこのレジに被せる箱のような物がないかと
ホームセンターなどで探してはいたのですが、
適当な物が見つからず、どうしたものかと思い悩んでいたところでした。
そんな時にNさんの思いも寄らぬ申し出に驚き、そして喜びました。
早速その業者さんを伴い来店、そしてサイズを測り帰られたのですが、
なんと12月1日にそのカバーが出来上がってきました!!
年内に間に合えば・・・・・くらいのお話だったのがこんなに早く、
そして、一番驚いたのは、簡単にサイズを測られただけなのに、
形も色も大きさもぴったりのものが出来上がってきたことです!!
それは発注してくれたNさんの想いが詰った作品だからだと思いました。
釘も接着剤も使うな!!とか素材の拘りも色についても
Nさんがきちんと業者さんに伝えてくれていたからでした。
桐で出来たその囲いは何の違和感も無くずっとそこに居たというように
お蔭で以前のレジと遜色ない姿となり吹野の内装に溶け込んでいます。
本当に有り難い事です!!
また吹野はお客様の計らいでその趣を保つ事ができました。
感謝以外の言葉がみつかりません!!
Nさん、本当に、本当に ありがとう~☆☆
鳥取、島根 両県の警報も解除されました。
大きな被害無く、何よりです(^^)
16日からは、恒例の 種ゆかりさんのテディベア展が始まります。
今年はどんな熊さんたちがやって来るのか愉しみです。
25日まで開催していますので、是非可愛いベアに会いに来て下さいね☆
ずっと愉しみに待っていた「のんびり雲」が届きました(^^)
「のんびり雲」とは
以前「キャンパス取材」というブログでお話した
島根大学短期大学部総合文化学科の学生さん達が
製作している文化情報誌で、今回は第6号です。
その、特集「喫茶店」で紹介される5店の中の1店に光栄にも
「珈琲屋 吹野」を載せていただいたのです(^^)
3頁にも及ぶ写真と文章は読み応えありました。
あの取材の日、私が機関銃のように語った珈琲屋の30年間を
文化資源学系二年生の吉田衣里さんが上手に編集してくれました。
取材時に感じた、今まで受けた取材とは違う学生さんらしい
素人っぽさが可愛く、私にはとても新鮮でした。
物語はここから始まった。
珈琲屋 吹野(米子市)
こんな素敵な添え書きをつけて戴いていました。
そして取材を受けた時には思いも寄らない出来事・・・・・
珈琲の師、東京のマスターとの再会と別れが一度に訪れたことを、
8月のブログ「偲ぶ」を読んで綴られているような温かさがあり
読みながら涙が溢れました。
私が取材では伝えられなかった一言も最後に加えて下さり、
本当に細やかな配慮を戴いていることが感じられました。
この冊子も、東京のマスターに見せたかった・・・・・
きっと喜んでくれる、そんな物語に吉田衣里さんがしてくれました。
大塚先生、吉田衣里さん、ありがとうございました。
これまで、珈琲屋吹野のことを新聞、雑誌、テレビ、ラジオ等で
紹介して戴きましたが、30年間のお客様との物語に着目して
綴って戴いたのは、これが初めてのことだと思います。
それは私にとってかけがえの無い財産であり、宝物です。
珈琲を美味しいと言って戴くことも、お店の雰囲気を褒めて戴くことも
どれも嬉しい事ですが、私にとって吹野を愛して下さるお客様たちが
とても素晴らしい方々だということも大きな自慢です(^^)
『のんびり雲』 第6号 2012 を
天国の珈琲屋マスターへ捧げます 合掌
それは10月8日の午後4時頃のことでした。
珈琲を飲み終えお帰りになるお客様が
レジの前に来られお会計をしようとした時でした。
いつものようにレジの金額を押し右のRのキーを
押そうとするのですが動きません!!
その前のお会計の時は動いたのに・・・です!!
そのRが動かない事にはお金が入っている
引き出しが開きません!!
すぐにその異変に気付いたお客様は
お釣りが出ないと察してくださり
お財布の中の小銭を捜してこの苦境を乗り越える
手助けをしてくださり事無きを得ました。
さてそれからです!!
何とか引き出しを開けねば!!と試行錯誤
あっちやこっちをガチャガチャやってみるのですが、
引き出しは堅く閉じたままビクともしません・・・
8日は祝日でお休みかとも思いましたが
レジを購入した事務機屋さんに電話してみました。
案の定応答ありません・・・
吹野のレジは人気者でした(^^)
SWEDAというドイツのメーカーの古い機種で
昔のタイプライターのようなキーが並び
お会計の度毎にガシャガシャと大きな音を立てました。
60代以降の方々は「懐かし~い」と仰り
若い方々は「わあ~凄い!!何コレ?!」と
驚きの声をあげ、時には「そちら側を見せてもらえますか?!」
と操作する私の側を見たいと仰る方も沢山いらっしゃいました。
翌日事務機屋さんに再度電話をしたのですが、
やはりSWEDAを修理できる方は
もういらっしゃらないという返事・・・
購入した当時(31年前)で既に古い機種でしたから、
そのメンテナンスをできる方も当時その方ひとりだけでした。
予想通り、このレジを修復することは無理・・・という事に
がしかし、中に残っているお金は取り出さなければと
心当たりの頼れる方々に何人か連絡させて戴きました。
忙しい中駆けつけて下さったIさんもその機種の古さに唖然!!
ネットで検索して下さったIさんの報告によると
SWEDAという会社はもう無い、しかも倒産の理由が
故障しないレジの製造をしていたからという皮肉な話で・・・
そうなんです
吹野でも一度も壊れる事無く30年以上も働いてくれたのです。
数年前から油切れかと思われるような音を立ててはいましたが
ずっと動き続けてくれていました。
壊れないから倒産・・・とは、あまりにもせつない・・・
これまでずっとこのレジを愛して下さったみなさん
大変申し訳ありません!!
新しいレジを購入しましたが、このSWEDAを処分できず
暫くは店内に置いておこうと思っています。
長い間ありがとうSWEDAくん
夏の間暫く姿を見なくなり、どうしていらいらっしゃるのかと
気になっていた旭さんが久し振りにお出でになりました!!
車椅子のお母さんの姿が窓の外に見えたのでお迎えに出ると
お変わりないお母さんの笑顔(^^)
ちゃんと聞き取れる声で「コーヒー」と仰ったと息子さんが
嬉しそうに仰りながら車椅子を慣れた手付きで店内へ・・・
その時窓際には若夫婦と赤ちゃんがいらっしゃいました。
息子さんが遠慮がちに「すいません、お騒がせします・・・」
と会釈されるとその赤ちゃんを抱いた若いお母さんが
「こちらこそ、いつお騒がせするか解りませんから」と
赤ちゃんがいつ泣き出すか解らない事を予め詫びられ
お若いのにデキタお母さんだな~と感心しながら聞いていました。
とても社交的な旭さんの息子さんがお母さんの若い頃の写真などを
その若夫婦に観てもらいながら自然に会話が生まれていました。
初対面なのに何だか一組の家族のようでとても微笑ましい光景でした。
するとその若いお母さんは子供を抱いたままそっと
旭さんのお母さんの車椅子の傍に歩み寄り、
旭さんのお顔の近くに赤ちゃんを近づけ「こんにちわ~」と
話し掛けて下さったのです!!
なんと気の利くひとでしょう!!と私は感激し、
思わず「ありがとう」と声をあげてしまいました。
勿論旭さんの息子さんも同じ感動をされたと思います。
若いお母さんはニコニコしながらその近づけた赤ちゃんの
小さな手を取り旭さんのお母さんの方へそっと差し出して
またこんにちわ~と声掛けて下さったその時旭さんが
ゆっくり手を動かし、その赤ちゃんの手に優しく触れられました。
思わず息子さんと私は歓喜の声をあげてしまいました!!
お年寄りが子供や動物と触れ合う事はとても良いと言われています。
実際旭さんのお母さんはとても穏やかな表情を浮かべられました。
若いお母さんのその配慮が私たちは嬉しくてたまりませんでした。
その上そこへ主治医の先生まで登場されたからもうビックリ!!
なんて今日は良い日なんだろう!!と息子さんは感激の声をあげられました。
私も本当に素敵なシーンを見せて戴けたと胸熱くなりました(^^)
まるで映画のシナリオのようなでき過ぎた出来事でした。
そんな心憎いことをしてくれた若いお母さんは高校生くらいの頃から
よく見かけた女の子でした。
母になった姿を見たのはその時が初めてだったと思います。
やっばり吹野のお客さんは凄い!!と改めて誇りに思いました。
さて、毎年恒例になりました服部麻知子さんの
染織教室の生徒さんの作品展を
今年も開催致します!!
12日(金曜)から24日(水曜)まで
今年はどんな作品が並ぶのでしょうか?!
私も愉しみです(^^)
一年間の集大成となるひと織りひと織り
思いを込めた織物をご覧戴きたいと思います。
どうぞお出掛け下さいね!!
お待ちしています~☆
秋の野山に吹くその姿は見えないが、
はっきり秋の気配を感じさせる風を「色なき風」
というのだそうです。
平安時代の三十六歌仙のひとり紀友則が
『吹き来れば 身にもしみける秋風を
色なきものと 思ひけるかな』
と詠んだことが由来とされているそうです。
平安時代と同じ風が今も流れている・・・
と思えばまた、感慨深いものですね(^^)
風の他にも秋を感じさせてくれるものに
「虫の音色」があります。
これは俳句の「季語」にも用いられる秋の風物詩で、
我が家の庭でも毎年涼しげな音色を聴かせてくれますが、
今年の鈴虫は例年になく美しい音色を奏でているように
感じるのは我が家でしょうか?!
秋の虫には鈴虫だけではなく蟋蟀(コオロギ)やキリギリス
がいますが、邯鄲(カンタン)をご存知でしょうか?!
私も先日初めて知ったのですが、調べてみると
バッタ目コオロギ科の昆虫で、体は細長く鈴虫に似て
長さ約12ミリと小さく、淡黄緑色で草の間に住み
「りゅうりゅう」と美音を発するそうです。
余談ではありますが、この邯鄲は中国河北省南部の都市
の名前と同じなので、もしかしたらこの虫の産まれは
中国なのかもしれません(^^)
そして面白いことを聴きました!!
俳句の世界ではこの虫たちの格付けがあるのだとか(^^)
一番格が高いのがその邯鄲だそうです。
その姿が美しく余り多く生息していないというのも
理由のひとつなのではないでしょうか?!
ランキング2位は鈴虫 これは皆さんよくご存知でしょう。
バッタ目コオロギ科で体長約2センチ。
「りーんりーん」と鳴きますが、辞書によると東京以南に
分布とあり、平安時代の松虫のこと、だそうで驚きました。
東京より北にはいないと言う事ですよね!!
続いて第3位がキリギリス
バッタ目キリギリス科で、糸状の触角が体長より長い点で
バッタと区別するのだそうです。体長約35ミリ
雄が「ちょんぎいす」と鳴くのはよく知られていますね。
辞書にコオロギの古称とあるのが気になりました。
さて最下位がその蟋蟀です。
バッタ目コオロギ科の昆虫の総称だそうです。
体長2センチ内外で夏から秋にかけて鳴き、
古くは秋鳴く虫の総称と・・・
要するに蟋蟀はどこにでもいるので
誰でも俳句に詠むことができたから格下とされたのでしょう。
虫たちは人間にそんなランキングをされているとは知らず
夜毎草叢で羽をすり合わせて美しい音をきかせてくれています。
姿は見せずその音だけで秋の風情を醸し出し
私たちを愉しませてくれる虫たちに感謝す秋の宵・・・
さて先日NHKカルチャーにご参加下さり、
ご主人とご来店くださると仰っていた方が息子さんも伴い
3人でおいで下さいました。
大学生の息子さんはいずれカフェをやりたいという
密かな夢をお持ちだとか!!
32年の経験を少しだけお話させて戴きましたが、
何かの参考になれば幸いです(^^)
ご主人は「美味しい」と言ってくださったのでしょうか?!
また感想をお聞かせ願いたいと思っております(^^)