秋分

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『暑さ寒さも彼岸まで』と昔からいいます。
夏の暑さも秋の彼岸になればおとろえ、冬の寒さも
春の彼岸になれば和らいでくるという意味の慣用句です。
ほんとうにその通りに風が秋の匂いを運んできましたね(^^)

去る20日、NHK文化センターで企画して戴いた珈琲講座
9名の参加を戴き無事終える事ができました!!
女性8名に男性がおひとりで、教室に入ってくるなり
「男は僕一人ですか~?!」苦笑いでしたが皆さんにに勧められ
体験もなさったり質問も沢山して下さり、とても和やかな教室でした。

私の予想では、殆どの方が珈琲屋のお客様であろうと思っていたら
あにはからんや見覚えある方は3名で、他の方は珈琲屋吹野へ
お越し戴いたことが無い、という方でした!!
これはとても喜ばしいことで、この講座を通じて吹野を知って戴けた
という素晴らしい出会いとなったわけです!!

1時間半の講座はあっという間に時が流れ
とても愉しい時間を共有できたと思いました。
家庭でも美味しい珈琲を淹れて飲みたいと思って下さっている人が
集まって下さっているわけですから皆さん珈琲が大好きで
珈琲を上手に淹れるコツを知りたい!!という意欲満々なのが感じられ
私の話もメモを取りながら聴いてくださり、その瞳は輝いていました~☆

ひとりの女性が最後に「うちの主人は珈琲が好きで、美味しいと噂を頼りに
あちこちへ出掛けたのですが、どこのお店へ連れて行っても「美味しい」と
言ったことが今まで一度も無いんです!! 今度是非吹野さんへ連れて行き
「美味しい」と言わせたいです!!(^^)v
という声をかけて下さいました。
ご主人がどう仰るかわかりませんが、おふたりでお越し下さる日を
心待ちにしています(^^)/

初めての体験は、「十八の瞳」に見守られ
とても貴重な経験をさせて戴きました。
企画して下さったNHK瀬上さん、そしてお忙しい中ご参加下さった皆さん
ほんとうに有難うございました。
そして私の初体験をまるで「はじめてのおつかい」の幼子のように気遣い
心配しながら背中を押して下さった明日香村の渡辺さん、熊本の佐野さん
有難うございました。

これからも皆さまに「美味しい!!」と言って戴ける珈琲道を邁進致します
ので、どうぞこれからも宜しくお願い申し上げます(^^)

ブログ「NHKカルチャー」にコメントを下さったマッキーさん、
当日ご本人を確認する事ができませんでした!!失礼しました!!
今度是非お店に起こし戴き名乗って下さいませ~お待ちしています♪

 

NHKカルチャー

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遽しい日々の中で「自分の時間を作る」というのは
とても難しいことかもしれません。
でも、子育ての手が離れた時、介護を終えた時、
やっと自分の自由になる時間ができた時、
今までずっとやってみたいけど時間がなくて・・・
と我慢していた事を始めたという方、いらっしゃいますよね(^^)
そんな時通い始めるのが「カルチャー教室」ですよね!!

米子にも沢山のカルチャー教室があるのですが、
珈琲屋吹野の近くにNHK主催のカルチャー教室があります。
教養講座から書道、絵画、カメラ、茶道、いけばな、手芸、音楽
ヨーガ、ダンス、料理など、ありとあらゆる講座があります。


数ヶ月前そのNHKさんから講座依頼の電話が入りました。

以前このブログにも載せましたが、自治会主催の珈琲教室を
店で行った事がありました。が、改まった「講座」など
した事が無く、少し考える時間を戴き、
九州熊本で珈琲講座をしている先輩や周りの人たちに相談し、
思い切ってお引き受けすることにしました。
自分自身にも良い経験になることと思ったからです。

自宅で珈琲を淹れて愉しむ方も増えました。
当店でも珈琲豆をお買い上げ下さる方が増えています。
でも「お店で飲む珈琲と同じ味になりません・・・」
というお声をよく聞きます。
そんな方に少しでも美味しく珈琲を愉しんで戴く為に
私が受け継いでいる淹れ方をご覧いただき受講生の方にも
体験して戴ければと思っています。
上手くお伝えできるかどうかわかりませんが、
精一杯お話させて戴きますので、興味のある方、
お時間のある方、お誘い合わせの上、お出掛け下さい(^^)

珈琲屋吹野の「美味しい珈琲の淹れ方」一日体験講座は
9月20日(木曜日)13:30~15:00

お申し込み・お問い合わせは0859-35-1001
NHK文化センター米子教室まで!!

先日「偲ぶ」へコメントを下さった坂野さん、有難うございました。
丁度私が米子で「吹野」をオープンした頃東口のお店に入られた方
のようですね?!
このブログを通じてマスターをご存知の方にマスターのことを
お知らせする事ができればと綴ったブログでした。
だから坂野さんのように、その消息がわからないけれど
どうしていらっしゃるだろう~と気にかけて下さっている方に
お知らせする事ができて良かったと思っています。
いつの日か珈琲屋吹野へおいでくださる日を愉しみにしています。
その時はマスターの想い出話に花を咲かせましょう(^^)

とっとりNOW

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皆さんは『とっとりNOW』という情報誌を
ご覧になった事がありますか?!

鳥取県広報連絡協議会というところから
鳥取県のさまざまな情報を収録し、
優れた個性と魅力を発信することで
県のイメージアップを図ることを目的として
3月 6月 9月 12月と年4回発行されている
鳥取県の総合情報誌です。

この「95号」に珈琲屋吹野を載せて戴いています(^^)

巻頭特集は「マンガ王国とっとり 建国に沸く国民たち」
と、現在開催中の「国際まんが博」です。
その次の特集に「心潤す琥珀色のとき
           ~癒しを紡ぐ鳥取の珈琲人~」に
珈琲屋吹野を載せて戴いています☆

この取材を申し込まれるまで知らなかったのですが、
鳥取は珈琲の消費量が2007年に全国1位、2010年も2位
を記録する珈琲好きが多いところなのだそうです!!
それで今回この特集となったそうです(^^)

数ある県内の珈琲店の中から4店舗の中の1店に加えて戴けたこと
とても嬉しく、ここにご報告させて戴きました(^^)v

取材においで下さった編集長の西村さんは
とても気さくで話し易い方素敵な女性でした。
ライターさんも撮影される方も以前他の雑誌の取材で来られた方々で
最初っから和気藹々の雰囲気の中取材をお受けする事ができ、
愉しいひと時でした。
私の写真の表情がその雰囲気を物語っているものとなっています(^^)

出来上がったらまず、東京のマスターに贈ろうと思っていました。
30周年をあんなに喜んでくれた・・・・・
だからきっとこの冊子も喜んでくれたはず・・・・・

どんなコメントをくれるかは想像がつきます(^^)
その声がはっきりと聞こえてきています。

『とっとりNOW』2012Autumn vol.95  本日9月1日発行
県内各書店にて販売されていますが当店にも取り寄せています。
ご希望があればお申し付け下さいませ
 


 

偲ぶ

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いつかはこんな日がくる・・・
それは頭の片隅にずっとあったはず・・・
でも、それが「今」だとは・・・

8月1日見舞った東京の珈琲の師が
旅立ったという報を受け取ったのは
ブログ「夏休み」を載せてから僅か4時間後でした。

10年振りの再会を果たしたブログは、もっと愉しく
感激的に綴りたかった。

なのに4日夜、救急車にて緊急入院された・・・
という知らせを受け愉しかった再会を書けなくなりました。

3日の夜も4日の朝も電話で話していました。
俄には信じられない緊急入院という現実でしたが、
とにかく亦元気になって退院されることを祈るように
再会を喜び合ったことだけはブログに載せました。


まったく信じられない!!
今でもそうです。
今日にも亦いつものように珈琲送ってくれという電話が
掛かってくるような気がしてなりません。
しかしあれから3週間が過ぎましたが、電話はありません。

8月1日、あんなに嬉しそうな笑顔で迎えてくれた人が・・・
すっかり痩せて手術の傷跡も痛々しく闘病の辛さを
ひしひしと感じはしましたが、あと3年は生きる!と
宣言して笑っていた人が・・・

漠然と「喫茶店」をしたいと思い上京を決意したのが
昭和54年の春でした。

下北沢の「壇」というお店で初めてマスターにお会いした日を
まるで昨日の事のようにはっきり憶えています。
いずれ田舎に帰って喫茶店をやりたいという全く未経験の小娘を
快く引き受けて下さったマスターでしたが、その初対面の日
緊張しながら「色々ご迷惑をお掛けするかもしれませんが
とうぞ宜しくお願いします」と硬直しながら頭を下げる私に
ニコニコ笑いながら「いや、迷惑かけられたら困ります
迷惑かけないようにして下さい ハハハ」と・・・

それでなくても緊張しているというのに更に脅かすひと言
だったから、はっきり憶えている。

そんなことを云ってビビらせたマスターでしたが、
実は優しい「師匠」でした。

マスターといる時はお客様とのやり取りが面白く楽しかった。
いつになっらマスターのように美味しい珈琲が
淹れられるようになるのかと気が遠くなるような日もありました。

修行期間は1年・・・という予定が店側の都合で2年に伸びたことも
私にとっては嬉しい出来事でした。
もう少しこのままで居たいという気持ちになっていたからです。

マスターやスタッフの方々、お客様とも親しくなれて
皆さんに優しくして戴いて当初の米子へ帰るという目標も
頭の中から消えて、ずっとこのままここのスタッフでいたい・・・
そんなことさえ思い始めていた居心地が良い珈琲屋でした。

でもそこまでの状況に至るまでには色々な事がありました。
ある日、小さな事で落ち込んでいる私を、新宿の高層ビルの
最上階レストランへ連れて行き、その窓から下を見てみろと云われ
泣きながら下を見下ろすと、人も車もミニチュアのように
小さく小さく見えました。
「みんなちっちゃいやろ?!今ワタシが悩んでる事は
 あれと同じくらいちっちゃい事なんやで~(笑)」
と慰めるでもなく何気なく諭してくれたマスターでした。
勉強になるからと都内の有名な珈琲屋さんにも
あちこち連れて行って貰いました。
喫茶店だけでなく和菓子屋さんやケーキ屋さんなどの
ディスプレイの仕方も参考になるから何でもよく見ておけ・・・
とも教えられました。

珈琲を淹れているとお客様に「マスターの淹れ方に似てきたね!!」
と言われるようになったのはいつ頃だったか・・・
心の中でこっそりガッツポーズを決めたりした。

その出逢いから33年が過ぎました。
が、考えてみれば一緒に過ごしたのは東京での2年間だけです。
マスターは私が米子へ帰ってから益々精力的に活躍され、
珈琲屋だけに留まらず、新宿にステーキ屋「玄庵」をオープン
更に山梨県の勝沼に「風」というワインレストランまでと
次々に夢を実現して、倒れるまで働き続けでした。

「玄庵」も「風」もどちらも素敵なマスターらしいお店でした。
残りの31年間は私が上京して、そのお店に連れて行って戴いたり
マスターが米子へ珈琲屋吹野の様子を観に来て下さったり
時々電話でお話するくらいでした。

病に倒れるまではすべて順調だったのではないでしょうか?!
17年前マスターを襲った「悪性リンパ腫」という病名は
私にとっては初めて聞く病いでした。
そこから始まった闘病生活・・・
大好きな仕事も出来なくなり、どんなに辛かったろう・・・
それからは病床で書き始めた水彩画や、時々出掛けて撮った
写真や便りが届くようになり、元気な頃より頻繁に交流が
始まったのは皮肉なものですね(笑)

今、こうして米子に「珈琲屋吹野」があるのは
この人との出逢いがあったから、と言っても過言ではありません。
ずっと気付かずにいましたが、遠くからずっとずっとこの人が
見守っていてくれたから私は頑張って来られたのです・・・

この頃届く便りの書き出しは「名人さま」でした。
珈琲の腕前、僕を越えたと思ってるやろ~?!とからかい
東京のお寿司屋さんでは「彼女は鳥取の米子で30年も珈琲屋を
やってるんや!凄いやろ~!!」と自慢してくれたあの声が
今も耳元に聞こえる・・・

8月1日も、私には辛そうな顔はひとつも見せず、
ずっと笑っていて、本当にあと3年は大丈夫を装い
私に元気な自分を焼きつけさせ、さよならも云わず
亦逢えると思わせておいて、忽然といなくなってしまわれた・・・

涙がとまりません
でも、四十九日までは泣いていいよ と皆に云われて泣いています。

33年間の「想い出」を胸に頑張って珈琲屋吹野を続けて行きます。
いつかまた「逢える日」まで

2012年8月8日マスター永眠

夏休み

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オリンピックで眠れない夜をお過ごしの方も
多いのではないでしょうか~?!
そんな盛り上がりのさなか私は3連休を戴き
贅沢な夏休みを過ごして来ました。
8月1日2日3日「吹野」へお出でくださったお客様には
大変申し訳ないことを致しました。
この場を借り深くお詫び申し上げます(^^)

行き先は珈琲修行の地「東京」でした。
本当に久々の上京でした。
リニューアルされた羽田空港も初めてで、
ウロウロキョロキョロ!!
今まではモノレールで浜松町から都内入りでしたが
今回は京急で品川から都内へというルートを初体験!!

懐かしい新宿西口駅に降り立つと、駅前ロータリーは
あの頃のままでした。が、そこから大久保方向へ
歩を進めると、あの頃には無かった店舗が犇き
やはり浦島太郎の心境でした。
でも、その「道」は30年前とおんなじで
勢いよく流れる「人の波」もあの頃と変わりませんでした。

青梅街道を渡り、ホテルに荷物を預け
まず足を向けたのは古巣の「新宿珈琲屋」でした。
今はもう無い、と解っていても向かわずにはいられません。
ここを左に曲がると角に八百屋さんがあって・・・
ドキドキしながら曲がった先に見えたのは
八百屋さんと見知らぬ店が3店つらなっているだけ・・・

解ってはいても「あとかたも無い」のが辛かった・・・
見覚えのある建物は向かいにあるビルだけでした。
時の流れがすっかり街を変えていました。
青春の1ページは消え去ってしまいましたが、
私の心の頁には、しっかり刻まれているので
決して消え去る事はありません!!(^^)

それから私は東京医科大学病院へ向かいました。
17年前に突然病いの人となった珈琲の師を見舞う為に・・・

満面の笑みで迎えてくださったのですが、やはり
やつれた姿は痛々しく、お元気だった頃の姿が想い出され
「健康」ということがどれだけ幸せなことかということを
改めて思わずにはいられませんでした。

翌日は「おのぼりさん」よろしく、今ブームの観光を!!
エスコートをしてくれたのは30年来の友人薫ちゃん(^^)
電車の乗り継ぎも彼女のお蔭でスムーズに(^^)v
美味しいイタリアンもご馳走になり
最終日には、修行当時新宿店にいらっしゃった先輩の
千葉さんに会うべく銀座へ向かいました。

現在工事中の歌舞伎座から路地へ入るとすぐに
その看板が見えました!!「茜屋珈琲店」と・・・

そっと扉を押すと、カウンターの中に懐かしい顔がありました。
30年の時を越えあの頃の「千葉節」を聴かせて戴きました(^^)
私達の問い掛けに対してすぐに秘密の玉手箱から次々と資料が
出て来て驚かされるのも昔のままでした。
今でも物識り博士千葉さんは健在でありました(^^)/

この銀座茜屋には私の存じ上げているお客様が
今もおみえになっているようでした(^^)
数年前に米子へ訪ねて来てくださった佐藤さんや大前さんです。
やはり東京は私のふるさと・・・なのかもしれません。