みなさんは「二胡」という楽器をご存知でしょうか?!
「二胡」とは中国の伝統楽器ですが、実は発祥は中国ではなく
シルクロードを通って伝来した楽器であろうというのが
現在有力な説だそうです。
日本にも「胡弓」という伝統的な二胡とよく似た楽器がありますが
弓を回転させずに楽器本体の角度を変えるという演奏法から
まったく別の楽器だと分かるそうです。
「中国のバイオリン」とも呼ばれますが、同じ弦楽器でも
バイオリンは弓と本体が別になっているのに対し
二胡は二本の弦の間に弓が挟まっているのが特徴で
バイオリンは弓の片面しか使用できないのに対し
二胡は弓の表、裏面とも使用するのだそうです。
胴にはニシキヘビの皮が張られているため、
ワシントン条約のもとでは、輸入されにくいとか・・・
私と「二胡」という楽器の出会いは15~6年前に遡ります。
東京の恵比寿ガーデンプレイスへ初めて行った時でした。
夏の盛りの暑い日で、その建物の中に入った瞬間
とても涼しく、一気に汗が引くのを感じたのですが、
それはただクーラーがよく効いていた為というのではなく
とても涼しさを感じる「音」が流れているからだと気付くのに
そう時間はかかりませんでした。
その音が「二胡」でした・・・
風鈴や簾、美しい扇子や手拭いなど涼を誘う品々と共に
「二胡」のCDが並んでいました。
そのCDの中の一枚がプレイヤーから店内に流れていたのです。
私はすぐにその音色に惹かれその音源を購入しました(^^)
その時から私にとって「二胡」の音はイコール「涼しい」と
インプットされてしまいまして、毎年暑い季節になると
店で「二胡」の音を流すようになりました(^^)v
いつの日か、この「二胡」という楽器の音をナマで聴いてみたい
という願望が芽生えたのですが、なかなかその機会に恵まれず、
月日が過ぎていましたが、この度米子市文化ホール20周年事業
に二胡奏者として活躍中のチェンミンさんのコンサートが
あると聞き、即チケットを入手しました。
が、手にしてみるとそのコンサートは日曜の午後3時から・・・
珈琲屋の私にとっては最悪な時間帯でした・・・
が、諦めきれず、当日隙あらば・・・とドキドキしながら
その幸運を待ちました!!
すると2時20分頃、お客様が誰もいなくなりました!!
10分経過・・・20分経過・・・
誰も来ません!!!
意を決しました!!
ガスを止め、電気を消し、張り紙をして
米子市文化ホールへダッシュしました!!
開演ギリギリに会場へ滑り込むことが出来ました(^^)v
全席自由で、既に殆どの席が埋まっていました(><)
が、すぐにスタッフの方が「席はお有りですか?!」
と声をかけて下さり「いいえ、今来たところです!!」
と言うと、私を誘導しながら会場に入り、客席に向けて
「お近くに空いている席はございませんか?!
私の隣の席が空いている・・・という方お手をあげて
戴けませんか~?!」と大きな声で呼びかけて下さったのです。
とても親切なエスコートに感心し、感激しました。
お蔭さまでギリギリに飛び込んだにも拘らず前の方の席に
着かせて戴き、念願だった「二胡」のナマ演奏を
間近に聴くことが出来ました(^^)v
今まで「涼しい」と捉えていた「二胡の音」でしたが
チェンミンさんの演奏は優しい囁きのように聴こえ
郷愁を誘うかのように私の心に染みて行きました。
演奏もさることながら、とても美しい人でした。
約45分間、私は二胡の音色に酔い、もっと聴きたい
という想いを断ち切り、二部が始まる前の休憩時に席を立ち
ロビーでCDを購入すると、急ぎ店に戻りました。
その僅か1時間の間に珈琲屋へいらして下さった方々には
大変申し訳ないことをしました。ごめんなさい!!
でも私にとっては、とても貴重な1時間でした。
どうもありがとうございました~☆♪☆
今年のNHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」の
テーマソングを演奏していらっしゃるのがチェンミンさんです!!
かつては「風林火山」も!!
みなさんも知らず知らずのうちに耳にされていることと思います。
時々こんな「我儘」をする珈琲屋ですが、
懲りずにどうぞ宜しくお願い申し上げまする~☆