侍ジャパン!!

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昨日、14時47分に、「祝、侍ジャパン!!」
という、嬉しいメールがSさんより届きました。
その数分前に、「勝ったよ~!!」と興奮気味の電話もあり、
日本の勝利を知っていましたが、改めて喜びを噛み締めました。
目の前のカウンターには、先程まで自宅テレビで観戦していたけれど、
3-3の同点になり、いたたまれず、家を飛び出し自転車に飛び乗り、
ひたすらペダルを漕いでいたら、ここに着いてました~!!というお客様が!
すぐに勝利をお知らせし、一緒に喜びを分かち合いました。

私も、お客様がいらっしゃらない時に、携帯のワンセグで、
チラチラと気になる経過を観ていました。
9回裏3-2で、ダルビッシュが、一番バッターを三振に取ったところで
若い男女のお客様がいらっしゃり、ワンセグ中断!!
注文の珈琲を準備していると、お客様の方から、
「あ~っ、同点になった!!」という声が聞こえてきた時は、
ガックリ来ていました。
もうダメかも・・・と半分諦めかけていたら、
「あ~っ、延長になった~!!」
という声に、気を取り直し、ただひたすら勝利を祈り続けていました。

凄いですね、侍ジャパン!!
城嶋の好リード、岩隈の好投、それぞれのバッターが、
それぞれの責任を果たし、好守備でピッチャーをバックアップ!!
本当に野球は、個人プレーではなく、チームワークだということを
教えられた気がします。

シャンパンシャワーをかけ合う、侍たちの笑顔、
勝利の美酒に酔う、本当に素敵な笑顔!!
みんなが、輝いていましたね!!

これだけ、日本人の心が一つになる事も、珍しい事ですよね!!!
終わってみれば、「ワールド」というより、
「日韓野球」と言った方がいいくらい、殆どの試合が、対韓国でした。
もっと、世界中のいろんな国と戦えたら、
より面白い大会になるのではないかと私は思うのですが、
みなさんは如何ですか?!

 

不思議な縁の糸

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奈良県明日香村の石舞台近くに「飛鳥藍染織館」はあります。

以前「アラフォー」で紹介させて戴いた渡辺誠弥氏が
1995年に、それまでに収集された藍染の布の魅力を
多くの方に知って貰いたいと開かれた展示館です。

元は造り酒屋だったというその大和棟の館はとても趣があり、
明日香の風景に溶け込み、訪れた人を優しく迎えてくれます。

この藍染館を知るきっかけとなったのは、
NHKのTV「鶴瓶の家族に乾杯」という番組でした!

遡ること6~7年前
明日香村を旅するさだまさしさんが、たまたま訪れた先が
この「飛鳥藍染織館」でした!!

150年前、幕末天保年間に建てられたという
歴史を感じさせるその建物の雰囲気と「珈琲」という文字に
惹かれるようにさださんが足を踏み入れ、珈琲を注文された時、               
奥から暖簾をかき分け登場されたのが、
長身の何やら徒者ではない風態の渡辺氏!! でした。

珈琲を飲みながらの歓談を聴いていると、
渡辺氏は、元NHKのアナウンサーと判明!
その上、神官の資格もお持ちで、そこから車でおよそ5分の
稲渕の外れ、飛鳥川の左岸に立つ「飛鳥川上坐宇須多岐比売命神社」
(御祭神はウスタキヒメノミコト、父神はスサノオ母神はアマテラス、
夫神はオオクニヌシと神々の系譜にあり、宗像三女神の一神
タキリヒメと同神と伝えられる)の宮守りもしていらっしゃるとのこと。

更には蕎麦打ち修行もなさっており、藍染館では
ご自身で打たれるお蕎麦を戴く事も出来るという。
おひとりで、何役をこなされるの?!と驚愕。

やがて、さださんが藍染体験を希望され、
染め上がった自分の作品を空にかざすと、大満足のご様子で
「ん~雅び(みやび)じゃ~(笑い)」と仰ったのです。
すると渡辺氏が間髪置かず、
「さださん、藍は雅び ではなく俚び(さとび)です・・・」
と静かに仰り、その言葉がテロップとして画面に。

辞書には【いなかじみる かざりけのない】とあります。
その「俚び」という言葉が、なんとこの明日香に相応しいこと!!
と、初めて耳にした美しい言葉(日本語)に胸打たれ、心に刻みました。

そして、何故かその時、何の脈絡もないままに、
---私はこの方と、いずれどこかで出会う---
縁も所縁も無い、その日初めてTVで観ただけの人と
いつかめぐり逢うことになる・・・そんな予感めいたものを感じながら
眺めていたのを今でもはっきりと憶えています。

すると、有ろう事か、そのマサカ!!が現実となり、
その翌年、渡辺氏は遥か奈良の都より伯耆の国の珈琲屋吹野に
ある日突然、出現なさったのでした!!
これを「不思議な縁の糸」と云わずして何と云えばいいのでしょうか!!

後に知ることとなるのですが、実はアナウンサー時代に
松江支局に勤務されていた事があり、
その当時の事を憶えていらっしゃる方も多く、また、
藍染の布との出会いも松江時代だったというから、
全く縁が無かったわけではないようです。

円熟した大人でいらっしゃる渡辺氏と、
もう子供ではないけれど、まだ大人にもなりきれていない未熟な私ですが、
いつも「珈琲屋吹野」を気にかけて下さり、叱咤激励されながら
現在もお付き合いを続けさせて戴いています。

多方面に知識豊富で、学ぶところ多く、生き方も前向きで、
今でも「守り」ではなく、「攻め」の態勢でいらっしゃいます。

先日戴いたお便りに、こんな一節がありました。
『命惜しくありません。
それより元気な間の「時」が惜しいです。
この世に何一つ加算せずに死ぬのがイヤです。
             とにかく走ります』と・・・

この言葉に渡辺氏の生き方が凝縮されているような気がします。

私の尊敬する人生の大先輩です!!

明日香村には日本の原風景が今も息づいています。
渡辺氏が、終の棲家にここを選ばれた理由がわかるような気がする、
いにしえの里と、美味しいお蕎麦と、渡辺氏のお話を聴きに、
これからも折りある毎に、出かけたいと思っています。

そろそろ石舞台の桜の蕾も、綻び始めているのではないでしょうか?!
皆さんも是非「心のふるさと」を訪ねてみて下さい!!

 

若き画家

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数年前の、まだ雪が舞う、寒い季節の事です。
「向かいの駐車場から、こっちを見ながら、
何だか一生懸命描いている人がいるよ!」
と、お客様に教えられ、窓越しに外を見ると、
本当にこの寒空の下、ニット帽とジャケットに身を包み、
一心にペンを走らせている青年の姿がありました・・・

少し前に、珈琲を飲んで帰りがけに
「あの~、ここのお店を描かせて戴けないでしょうか?!」
と云った青年がいたことを思い出すのに少し時間がかかりました。
その時私は、「描く」のは店内だと思い込んでおり、
まさか外観だとは、想像だにしていなかったもので、
その時の青年と、今そこで描いている若者とが
すぐに一致しなかったのでした。

風邪を引きはしないかと気になり、すぐに温かいカフェオレを作ると、
お節介ですが、「寒いでしょう?!これで温まって~!!」と
カップを手渡すと、「ありがとうございます~」
と恐縮しながら、白い息を吐きながら飲んでくれました。
そっと手元を覗き込むと、そこには目の前の「珈琲屋吹野」が
ひっそりと佇んでいました。
彼の性格を表わすかのように、キッチリと定規で引かれたようなラインで
私の大切な「子供」のように愛おしい珈琲屋が、とても丁寧に描かれていて、
思わず涙が溢れそうになりました。

その後、そこでスケッチする彼の姿は近所で有名になり、
「また今日も描いてるね~}と皆が口々に云うようになりました。
やがて、何ヶ月もかけてその絵は完成し、
彼の個展で展示される事になりました。
加茂川沿いの白壁土蔵群や、米子の古い町並みなどと並んで・・・
ちょっと誇らしい気分にさせてもらいました。ありがとう!!

個展終了後、その絵は私のもとへ届きました。
「よかったら、受け取って下さい」と差し出された
その額に入った一枚の絵は、大切な私の宝物となり、
時々店内に飾らせて戴いています。

その青年が、先日久し振りに訪れてくれました。
「今はどこを描いてるの?!」と訊いてみました。
「今は、公会堂を描いてます~」
相変わらず、照れくさそうに笑いながら教えてくれました。

また、次の個展が愉しみですね~!!

 

「修二会」

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 ♪春寒の弥生 三月花まだき
  君の肩にはらり 良弁椿
  ここは二月堂 足早にゆく人垣の
  誰となく独白く南無観世音 折から名残り雪

  君の手は既に 凍り尽くして居り
  その心 ゆらり 他所にあり
  もはや二月堂 天も焦げよと松明の
  炎見上げつつ何故君は泣く 雪のように火の粉が降る

   走る 火影 揺れる君の横顔
   燃える 燃える たいまつ 燃える

  過去帳に青衣の女人の名を聴けば
  僕の背に 君の香りゆらめく
  ここは女人結界 君は格子の外に居り
  息を殺して聴く南無観世音 こもりの僧の沓の音
 
  振り向けば 既に君の姿はなく
  胸を打つ痛み 五体投地
  もはやお水取り やがて始まる達陀の
  水よ清めよ 火よ焼き払えよ この罪 この業

   走る 火影 揺れる あふれる涙
   燃える 燃える 松明 燃える  ♪♪

これは、さだまさしさん作詞作曲による「修二会」という曲の詞です。

奈良に春の訪れを告げる恒例の行事「東大寺のお水取り」を詠ったものです。
毎年三月の一日から十五日間行われるこの風景は
テレビや新聞等で必ず取り上げられるので、ご存知の方も多いと思います。
そのテレビの画面に映し出される光景をそのまま、というよりそれ以上に
詠い上げられるこの曲をコンサート会場で聴いた時、
体中にそのドラムの響きと、効果的に駆使されるパーカッションの巧みさ、
弦が切れそうなほどに激しく弾かれるギターの迫力にとても感動し、
是非一度、この松明の炎をこの目で観たいという願いが、昨年叶いました。

あれから、もう一年か・・・と感慨深く、今回ブログに認めてみました。
物凄い人の多さで、最初の松明に火が点された時はまだ、
二月堂の手前、数百メートルの地点の人垣の中に埋もれていました。

それから、一本点されるごとに少しずつ人並みが移動し、
残すところ二本になった頃、漸く松明の炎が観える位置まで辿り着く
といった状況でした。
炎は少し遠くではありましたが、「修二会」に詠われていた通り、
真っ暗な夜空に朱色の火の粉が踊るように舞っており、
起源には、悲しい物語もあるのですが、その炎には
この一年の人々の無病息災を祈り、思わず手を合わせていました。

亦いつか、機会があれば、もっと近くで、あの松明の火の粉を
浴びてみたいと思っています。

待ち遠しい春は もうすぐそこまで・・・・・来ています・・・

 

 

懐かしい友

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「ブログ見てるよ~」と電話をくれたのは、釧路のさっちゃんでした。

まだ珈琲屋を始める前の話ですから、相当昔の事になりますが、
最初で最後(?)の海外旅行をしました。

7泊9日のアメリカ西海岸とハワイのパッケージツアーでした。
まだ日本にディズニーランドが無い時代に、
ミッキーマウス大好き~!!という友に誘われ、
パスポートを手に、海を渡りました。
その時のツアーに参加していたのが、同い年のさっちゃん です!!

20人くらいのツアーだったと記憶していますが、
添乗員も参加者もとってもいい人たちの集まりで、
秋田から参加していらした私の両親と同じくらいの年代のご夫婦とも
意気投合し、夜はホテルのお部屋へお邪魔して語り明かしたりもしました。
ハワイでの最後の夜も、みんなで添乗員の部屋に集合して
飲み明かし、陽気にはしゃいだ懐かしい思い出が甦ってきます。
羽田空港での別れの辛かった事!!
泣き虫な私は、人目も憚らず、秋田のご夫婦と抱き合って
別れを惜しみ、泣きました。

さっちゃんとは、それ以降の長~いお付き合いが続いています。
殆どが年に一度の年賀状・・・ですが、
その間、私が東京で珈琲の修行中、新宿の珈琲屋に会いに来てくれました!!
その時はさっちゃんの新婚旅行で・・・ご主人にもお会いしました!!

その後は、10数年前、広島へ出張の折、米子まで足を伸ばしてくれ、
久々の再会となりました。
ホテルに一緒に泊まり、明け方まで話に花が咲きました。
翌日は、大山を案内したことを思い出します。

私が今年の年賀状にブログを書いていることを報告したので、それを見て
「ブログに書き込もうかとも思ったけど、やっぱり声が聴きたくて電話しちゃったよ~」
と、懐かしい北海道訛りのさっちゃんの声でした。

「ブログの物語の、それぞれの情景が目に浮かんでくるよ~とってもいいよ~
私も近くにいたら毎日行きたいよ~(笑い)」
な~んて嬉しい事を云ってくれました。
「お店はあの頃のまま?!変わらない?!」と
十数年前に訪れた珈琲屋吹野を瞼の裏に思い浮かべてくれているようでした。
「うん、全然変わってないよ!!あのまま(笑い)」と云うと、
「そう~とってもいい店だもの、頑張ってね!!」とエールをくれました。

「体は大丈夫?!毎日お母さんとラジオ体操してるんだって?!(笑い)」
と、さっちゃん・・・
「なんでそんなこと知ってるの???」と戸惑う私を察して
「ブログに書いてたでしょう?!」と云われ、はっと気付く私(苦笑)
恐るべし「ブログ」!!

さっちゃんは、今年のお正月を、アラスカのフェアバンクスで迎えたそうです!!
オーロラを観に行っていたんです!!
私も憧れのオーロラ!!
羨ましい限りです☆

さっちゃん、亦いつか、どこかで会おうね!!
それまでお互い元気でいましょうね!!